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picture たまに読書

HN harborが撮った写真や絵をアップしていきたいと思います。たまに読書とか、たわいもない話から、真面目な話など。お笑いなんかも・・・

哀しい生き物Ⅳ

哀しい生き物


 彼の渋谷区、松涛の中でも一等地にある大豪邸に招かれた日の事は忘れない。彼の母の奇異さに驚かされた。
 まるで、ドラマの野際陽子さんが、そのまま、要るようなたたずまいだった。和服姿で、少し色の入った眼鏡。
 いかにも、お金持ちのご婦人、そのまんまの高そうな眼鏡のフレームだった。時計はブルガリだ。

 「あなた、真理子さん?」あなたの家は、裏ですか、表ですかと聞かれて、質問の意味が解らなかった。アパートの間取りだと思い、裏です。と答えた。早乙女の家は(我が家とは言わなかった)表ですから・・・というので、そうだよなー、この松涛で日当りのいい、真表に面した大豪邸だもナーと思った。これからは、表を習ってください。」という宣言に、また、意味が解らなかった。表を習ってくださいって言っても、習う?私は建築家を目指しているわけではないし・・・気まずい沈黙の後、恐る恐る聞いてみた。「お茶に決まっているでしょう。」と、にべもなく答えられてしまった。

 「息子が初めて家にガールフレンドを連れてきたのですから、歓迎の意味をこめて、貴女を、お正客として、お茶を私が、たてますから。」「あなたは、裏千家なのですね・・・」いえ、いま、足を捻挫していまして、正座に耐えられず、折角のお母様のお茶席での私の無礼な所作の振る舞いになっては申しわけがありませんから・・・とかなんとかいってごまかした。

 貴女の、踊りの流派は・・・これまた、ディスコの踊りのことだと思ったので、パラパラです。と答えた。渋J流とマハラジャ流がありますが、私は渋J派ですと、自信を持って答えた。が、これもいけなかった。

 ガールフレンド失格の烙印を初日から押されてしまったマリリンだった。
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  1. 2013/12/30(月) 00:47:51|
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